学校だより「DAI3 NOW」に掲載したものをここで紹介しています。(平成27年度・28年度)

 

<3月24日>

 二度とない時の輝きを

 36期生が胸を張って、笑顔で巣立った卒業式から10日経ちました。「伝統」というバトンを受け継いだ1・2年生が、最後まで行事や授業にがんばっている姿には、きっと卒業生も安心してくれているだろうと、今日、修了式を迎えて思いました。

 卒業生は答辞の中で「行事も学校生活も大事にしてください。皆さんのやり方で三中生活を楽しいものにしてください」と、メッセージを残してくれました。そして「二度とない時の輝きを」という言葉で締めくくってくれました。その時その時を大切にして、自分たちで一生懸命に取り組んでほしいという願いだと思います。しっかりと受け止め、心に留めておきたいものです。

 さてこの1年間は、1・2年生ともに落ち着いた学校生活を送ることができました。日頃の学習や学校生活での取組みをはじめ、体育大会や合唱コンクールなどの学校行事、委員会活動、部活動など、いろいろな面でステップアップした姿を目にしています。

 4月に「未見の我」という言葉を紹介して、何かに本気で挑戦してほしいという話をしました。振り返ってみてどうだったでしょうか。今見ている自分はおそらく4月の自分とは違うはずです。本気で取り組んだことが多いほど、すてきな自分に出会えているはずです。自分の成長を確認して自信をもってください。そして新しい学年でも「未見の我」をたくさん見つけてほしいと願っています。その時々を大切にして。

  春風や闘志いだきて丘に立つ  高浜虚子

 

 <1月31日>

 春立つ

  「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」とよく言われますが、早いもので2月を迎えます。1月後半はインフルエンザによる学級閉鎖が続きました。ピークは過ぎたようですが、体調管理には気を配っていきましょう。4日は立春。暦の上では春を迎えるというのに、まだまだ寒い日が続いています。

   桜を代表に、春の花には一定期間の寒さを経ないと美しい花を咲かせないものが多くあります。寒さがスイッチとなり、開花の準備をするのです。私たちにとっても春に大きく飛躍するための試練の時期と考えることもできます。しっかり乗り越え、みんなで温かい春を迎えたいものです。

   さて立春の前日は節分です。本来は季節ごとに年に4回ある節分ですが、立春のころから一年が始まる暦の考えから、一般には立春の前日が節分と呼ばれています。節分では豆をまきますが、「豆(まめ)」が「魔を滅する」につながるからだと言われています。人の心に入った鬼が心を惑わし、正しい判断をできなくすることを防ぐために、『鬼は外!』と、自分の心の隙間に鬼が入ってこないように言い聞かせることが必要なのかもしれません。

   自分の目標実現のために努力を続けている人や受験に向けて着実に勉強している人もたくさんいます。あるいは人には見えないところで、掃除やボランティア活動をしている人もいるはずですが、「何もしたくない」「遊びたい」などの誘惑に負けてしまう人もいるかもしれません。誘惑に打ち勝つ「豆」は自分で投げるものです。そして自分の「福」を手に入れてほしいと思います。

   この時期、自分の目標に向けて、桜の樹のように、外には見えない心の中のスイッチをしっかりONにして『自分に向かうときは厳しい冬の心』で物事に取り組んでください。

  「雪解や春立つ一日あたゝかし」  正岡子規

 

<12月22日>

 年暮れきりし

 2学期も終わります。夏から冬までという一年で最も長く、充実した学期でした。日々の学習活動や部活動に加えて、体育大会をはじめ、2年生の職業体験、1・2年生の合唱コンクール等がありました。学期初めに「行事を通じて成長を」と呼びかけましたが、それぞれの行事をくぐり抜けて個人としても、また各学年も一段とたくましさを増したと実感しています。

 また2学期は上級生の役割を下級生が引き継ぐ大切な節目の時期でした。生徒会や部活動で担い手となった1・2年生が試行錯誤しながらもみんなでがんばっている姿が印象的でしたが、今やすっかり「板についた」感があります。そして3年生は、これまでの学校生活で得られた達成感や自信を基に、それぞれの進路決定に向けて着実に努力してきたように思います。

 さて冬休みに入ります。年末年始の慌ただしい時期ですが、家族との会話やお手伝いなどを通して、みんな繋がっているという意識を自覚できる機会にしてほしいと思います。また、新年を迎えることは気持ちを新たにできるよい時期です。さらに一歩ステップアップした自分になるために、自分なりの誓いを立ててみてください。新しい年が希望に満ちた明るい年になることを祈っています。

「うつくしや 年暮れきりし 夜の空」 小林一茶

 今年を振り返り、来年を思い、冬の星座を眺めてみませんか。

 

<11月30日>

「師走」・・・あわただしい感じですが

 紅葉が秋を彩った景色も移り、いよいよ冬到来です。今年のカレンダーも最後の1枚になり、12月、「師走(しわす)」を迎えます。調べてみると12月には他にもたくさんの言い方があるようです。黄冬(おうとう)、極月(ごくげつ)、春待月(はるまちづき)、三冬月(みふゆづき)、氷月(ひょうげつ)などなど。一つ一つの言葉に、季節への思いや感じ方が込められている美しい日本語の表現があること改めて知りました。

 年の区切りの月を迎えるにあたって、これまで季節の移り変わりとともに力を蓄え、成長してきた自分を見つめ直す時間を、ぜひ取ってください。特にこの2学期、夢や目標を持って取り組んだか、あいさつはしっかりできたか、時間を守れたか、感謝の気持ちを持てたか、自分や仲間、家族を大切にできたか、勉強や部活を頑張れたかなど...。

 一人ひとり振り返ることは違うと思いますが、できたことには自信を持ち、さらに自分を高めてほしいと思いますし、できなかったことがあるとすれば、どうしてできなかったのかを考え、その原因を明確にしてほしいと思います。その上で来学期、さらに次の年に向けての目標や決意を考えてみてください。

 あわただしい雰囲気に振り回されず、今年最後の月を落ち着いて過ごしたいものです。

 

<10月31日>

 秋の日に

 「秋の日は、つるべ落とし」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。現在はほとんど見かけることはありませんが、井戸の水をくみ上げるための桶(おけ)が「つるべ」です。井戸の中へ“つるべ”を落とすときのように秋の日はまっすぐにはやく落ちることをいいます。日が短くなり、この言葉が実感できるようになりました。11月を迎えます。空は高く澄みわたり、秋の花々は色を高め、静まった夜には虫の音が響いています。秋の深まりです。

 またこの時期は「文化の季節」でもあります。そこで、文化とは何かということをもう一度考えてみたいものです。生活が豊かになることはもちろん良いことです。が、見た目だけの豊かさだけを追求して内容の豊かさをおろそかにしてしまうことはないでしょうか。文化は私たちの生活に心の豊かさをもたらしてくれるものだと思います。大阪狭山市でも美術展など、芸術に関する行事もたくさん開催されます。ぜひ何らかの形で、そういった機会に触れてみてください。

 そして今、まさに読書週間の真っ最中です。秋の夜長に関しては「灯火親しむ候」という言葉もあります。灯火の下、親しむものは本。つまり読書です。朝の読書だけでなく家庭でも、心を静めて、人間の真の豊かさを求めて読書をしてみませんか。

 ちなみに今年の読書週間の標語は『いざ、読書』です。新しい本、読んだことのある本、どちらでも新たな世界との出会いはあるはずです。さあ、表紙をめくってみましょう。

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 本校のホームページでは、日頃の生徒たちの活動の様子などをできる限りタイムリーにお知らせしています。ぜひ、ご覧ください。このたび、ホームページ上に「進路関係リンク集」を新しく設けました。3年生はもちろん、1・2年生の生徒や保護者の方にも、進路を考える際の参考にしていただければと考えています。

 

 

<9月27日>

 実りの秋に

  今年の9月はぐずついた天気が続き、秋らしい青空をあまり見ない月でした。しかし確実に季節は進み、秋の風景があちらこちらで見かけられるようになりました。

 学校近くの田んぼでは稲穂も実り、収穫を待つばかりです。秋という季節は、「勉強の秋」、「スポーツの秋」、「読書の秋」などいろいろな言葉で表現されますが、一年の中でも最も過ごしやすい気候であることから、何事にも取り組みやすく、その分成果も上がるということで、「実りの秋」とも言われています。

 校内では体育大会に向けて、カラーパフォーマンスの練習の声や音楽が聞こえています。3年生を中心に取組みを進めてきましたが、その思いを全員で共有して、各カラーで「やりきった」といえる表現をしてくれるものと期待しています。またそれぞれの競技や応援の場面で、そして準備においても、仲間と一生懸命取り組み、任された役割を果たすことで、自分自身のよさや力を十分に発揮して、新しい自分を実らせてください。

 体育大会だけではありません。勉強も、新体制になった部活動も、実を結ぶまでの過程を大切にしながら、一人ひとりにとって充実した「実りの秋」にしてほしいと願っています。

  

<8月29日>

「三つの智」、追求できましたか

   夏休みが終了し、2学期が始まりました。
   この夏休み、各自が立てた計画を実行することができたでしょうか?普段できないことへのチャレンジができたでしょうか?
1学期の終業式で、島崎藤村の言葉を紹介しました。「人の世には三智がある。学んで得る智、人と交わって得る智、自らの体験によって得る智がそれである。」
「三つの智」を追求することはできましたか。
この夏休みは多くのスポーツに関する話題にふれることができました。中でもリオデジャネイロオリンピックからは、たくさんの感動や希望、夢など、得るものが多くあったのではないでしょうか。メダリストはもちろん、世界各国から参加した人たち、その人たちを支えた人たち、現地の人たち...。テレビや報道を通して、その人々の考え方や行動の仕方、人間性からよい感化を受けたはずです。つまり「人と交わって得る智」を多く身につけたことだと思います。目標をもち、努力を続けること、そして最後まであきらめないこと、自分と仲間を信じること、周りに感謝すること、相手を尊敬することなどなど。自分が得たもの、考えたことを今後生かしてください。
さらに「自らの学習」で得た智、そして普段とは違う「自らの体験」によって得た智。振り返ってみるとこれらのことも、きっとたくさんあって、新しい自分づくりができたことでしょう。自分の頑張りや成長を確認して下さい。
さて2学期です。1学期や夏休みを通してつくってきた自分自身、そしてクラス・学年を土台に、一人ひとりが何事にも真剣に取り組み、さらなる「三中の勢い」を見せてほしいと思います。
 

 

 <7月13日>

 1学期終了、そして夏休みへ                 

   4月、「未見の我」という言葉を紹介しました。自分の限界を作らず、本気で挑戦すること、取り組むことを積み重ねることで、新しい自分と出会ってほしいという願いを伝えましたが、1学期はどうでしたか。振り返ってみてください。

   学習面ではそれぞれの授業で「自分の考えを自分の言葉で伝える」ことや「他の人の発表をしっかりと聞くこと」に力を入れて取り組んでくれたのではないかと思います。真剣に取り組んでいる多くの授業を目にすることができました。また生活面では、あいさつや掃除、教室の環境づくりなど、当たり前のことについて、より一層の向上をめざして取り組んできたと思いますが、どうでしょうか。

   ほとんどの生徒がよい心の姿をもって学校生活を送ることができていると考えていますが、全体としてはまだまだ「伸びしろ」があると感じています。

   さて、この夏休み中にはリオデジャネイロでのオリンピックが開催されます。世界中から選ばれたアスリートから多くを学ぶことのできる機会です。競技の様子だけでなく、選手自身の生き方、自分や周囲の人に対する姿勢など、ぜひ多くのことを感じ取って、自分なりに何かをつかみ、新しい自分のために生かしてください。

   夏休みは一日一日を充実させ、2学期のよりよいスタートにつなげていくことを期待しています。

 

 

 <6月28日>

「場を清め」について考えよう          

「場を清め」は、そのまま「自分のいる場所をきれいにする」という意味になりますが、そのことによって生まれてくる「心」の成長にも関わってくるということも含んでいます。

   例えば「そうじ」を行うことは「生活場所をきれいにする」だけでなく、「心をきれいにする」「謙虚になれる」「感謝の心が生まれる」「気がつく人になれる」などの意味があるとよく言われています。「環境は心の鏡」という言葉もあります。

   そうじの時間、雑巾を手にして一生懸命に床や棚を拭いている生徒、ほうきの端を使って階段の隅をていねいに掃いている生徒など、そうじに集中している多くの生徒の姿があります。きっと心もきれいに光っていくのでしょう。

   先日の全校朝礼で「アジサイ」と比べて、人との関係の意味での環境について話をしましたが、環境は自分の意思・力で変えていくことができます。きれいにするべき環境も同じで、自分の意志で作り上げていくことができるし、そういう姿勢が大切だと考えます。

   人は雑然としたものを見ると、心も雑然とします。反対にきれいに整頓された状態を見ると、心も落ち着いてきます。そうじ時間以外でも自分の周りをきれいにすることを心がけ、自分の心の力をつけていってくれることを期待しています。

 

 

 

<5月31日>

「時を守る」について考えよう

  6月10日は「時の記念日」です。1920年に「時間を尊重し、生活の改善・合理化を進める」ことを目的として、「671年、天智天皇が水時計を設置し、初めて鐘を打って時を知らせた日」を今の暦にあてはめて決めたということです。「生活の改善・合理化」は当時の時代背景があるのでしょうが、「時間を尊重する」ということは変わることのない大切なことです。

   昼休み、グラウンドで元気よくボール遊びをしている風景が毎日のように繰り広げられていますが、午後、5時間目の予鈴が鳴る時刻の5分前になると、誰に言われることもなく、ごく自然なようすで遊びをやめて、教室にもどっていく生徒の姿を見かけて、とても感心しています。『凡事徹底』の一つとして「時を守り」ということばを伝えていますが、「時を守る」が当たり前のこととして身に付いている人が多くいることは素晴らしいことです。

   また「時を守る」ことは「約束を守る。迷惑や心配をかけない。」など相手を尊重する行為でもあり、自分の信用を積み重ねることにつながります。そして「規則正しい生活」につながることで心身の健康面でもプラスに作用します。
   学校では集団生活として決められた時間で行動することがほとんどです。また家庭でも、「起きる・寝る時間」「帰宅時間」「勉強する時間」等々、決められた時間はあると思います。「時の記念日」を機会に「時を守る」ことについて、各ご家庭でも話し合ってみてください。

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1年生は宿泊学習を終え、学年として一つ成長しました。2・3年生も宿泊行事に向けて、取組みの仕上げにがんばっています。

 

 

<5月2日>

あいさつについて考えよう 

 

   人と人との関係の中で生きる私たちにとって、「あいさつ」の大切さは、改めて言うまでもありません。あいさつ(挨拶)の語源は仏教の禅宗の「一挨一拶(いちあいいっさつ)」で、「挨」「拶」はどちらも「押す」の意味をもつことから、僧の悟りの深さを試すための問答のことを表しているとのこと。あいさつは、ことばのやりとりで自分の心を開くことで相手の心を開かせ、相手の心に近づいていくという、積極的な意味をもつ行為だともいえます。

   朝、正門や昇降口で朝の声かけをするようにしていますが、「おはようございます」の明るい声が返ってくると、とても良い気持ちになります。年度初めということだけではなく、昨年に比べて今年は、あいさつの声が多く聞こえます。私が言う前に「おはようございます」とあいさつしてくれる人、アイコンタクトであいさつをしてくれる人、立ち止まってきちんとお辞儀をしてくれる人もいます。元気をもらえる時間です。「あいさつ」には、大きな力があるのだと感じています。

「人間は社会的動物である。」といわれています。人と人とのつながりを考える中で、周りの人との「あいさつ」について考えてみてください。『凡事徹底』です。小さな何でもないことの積み重ねがやがて大きな力になります。当たり前のことを、丁寧に坦々と続けていき、キラキラと輝いていってほしいと願っています。

 

  

<4月8日>

 「未見の我」

  144名の新入生を迎え、平成28年度の第三中学校がスタートしました。

   年度の初めにあたり、入学式の話の中で触れた「未見の我」について書いてみたいと思います。そのまま訳すと、「まだ見たことのない自分」という意味になります。幕末に活躍した吉田松陰という人は知っているでしょうか。「松下村塾」で多数の門下生に対して語った言葉の中にあったとされている言葉です。「未だ見たことのなかった自分をめざしなさい。心は熱く、一生に一度くらい、本気でやってみなさい。必ず達成します。運命を創りなさい。」という内容だったと伝えられています。

   未来の自分は今の自分と同じではありません。成長したり、変化したりするものです。つまり、見たことのない、すてきな自分に出会える可能性が十分にあるのです。でも、「未見の我」に出会うためには、何かに本気で挑戦する必要があります。「無理だ」と自分で自分の限界を作ってしまったら、その時点で「未見の我」には出会うことはできないのです。

   目標に向かってあきらめずに本気で取り組むことは、その結果が成功であればもちろん、たとえ失敗であっても、初めて気がつくことがあるはずです。そうした積み重ねが「未見の我」との出会いにつながっているのではないでしょうか。「未見の我」を見つけることが「学び」なのだと思います。

   新しい学年がスタートします。一人ひとりが「未見の我」を信じて、自分なりの「未見の我」をたくさん見つけることができることを願っています。

  


<3月24日>

この1年間の成長は・・・

 平成27年度が終わります。皆さんにとって、この1年間はどんなものだったでしょうか。私たちは、振り返り、反省するときマイナス面ばかりに目を奪われがちです。今、節目を迎えて、「自分がどんな成長をし、進歩したのか」というプラス面を確認してほしいと思います。具体的な成長を自分自身で確認してください。

   まず、学習の面ではどうでしたか。1年間学習してきたのだから知識の量が増加したのは当然ですが、「ものごとをしっかり考えるようになった」「読書の量が増えた」「世の中の出来事に関心をもつようになった」「ノートを工夫した」とか、自分が少しでも変わった、成長したと思うことを考えてみてください。

   行動面や心での成長はどうですか。「凡事徹底…自分からあいさつができるようになった」とか「周りの人のことが考えられるようになった」など必ずあるはずです。自分で確かめてください。家族や友だちにたずねてみるのもいいかもしれません。

   この1年の自分の成長を実感しながら、新しい学年に向けて、目標を決めたり、具体的な計画を立てたりと、しっかりと準備を整える、そんな春休みにしてください。

 

<2月1日>

人間とは常に 人間になりつつある存在だ

 先日の全校朝礼で市の「成人式」について触れました。「はたちムービー」と題した映像で紹介された新成人一人ひとりの決意や感謝の言葉には本当に感心し、感動しました。言葉の裏にある思いの力が胸に迫ってきたのです。
古代から日本では、言葉には「言霊(ことだま)」という不思議な力が宿っていると信じられていました。良い言葉を発すると良いことが起こり、不吉な言葉を発すると悪いことが起こるというように、発した言葉どおりの結果を現す力があるとされてきたのです。
霊的な力の真偽はともかく、実際に「こうなりたい」「こうなってほしい」と強い気持で言葉にすると、もちろん努力もあるのですが、実現することはよく耳にします。また言葉を聞いた誰かが助けてくれたり、さらには言葉を介して人の輪が広がり、思いもかけない素晴らしいことが起こったりすることも考えられます。

 皆さんは「今年の抱負」を言葉にしたでしょうか。思いは言葉にすることで力を得ることができるのです。言葉の力、思いの力が前向きに生きる活力になるはずです。
ところで、谷川俊太郎さんに「成人の日に」という詩があります。
その詩の中に「人間とは 常に人間になりつつある存在だ」、「成人とは人に成ること もしそうなら 私たちはみな日々成人の日を生きている 完全な人間はどこにもいない」とあります。
成人式を迎えた人たちだけでなく、子どもも大人も老人も、人間はみんなが成りつつある存在であると。20歳で完成された人もいなければ、80歳で完全な人もいない、ということなのでしょう。

 1月23日に校区の教育講演会がありました。今年88歳を迎えられる女優の新屋英子さんにお話をしていただきましたが、新屋さんがよく口にされる言葉に『生涯青春』があります。当日も「人間何歳からでも始められるのです」とおっしゃいました。
この詩のことを思い浮かべながらお話をうかがっていました。 

 

<12月24日> 

『一陽来復』

 今、夜明け前の澄み切った冬空を見上げると、東の空に金星が輝いています。明けの明星です。その周りを「あかつき」という日本の探査機がまわり始めたことを知っている人も多いと思います。
5年前の失敗を乗り越えて、今月9日、周回軌道に乗ったのです。このチャンスをつかんだのは奇跡だとも言われていますが、そこに至るまでには丁寧な本体の設計や組立て、再投入の軌道計算など多くの研究員のたゆまぬ努力があったことは言うまでもありません。
    初代「はやぶさ」の帰還を思い起こさせてくれる出来事でした。仲間とともにあきらめず挑戦し続けることの大切さ、すばらしさが改めて実感されるうれしいニュースでした。
さて、本年もいよいよ残り一週間となりました。生徒のみなさんにとって、この一年はどんな年だったでしょうか。
    1年生は初めての中学校生活でしたが、日々仲間と過ごしながら、中学生としてのペースもつかみ、部活動にも積極的に参加したり、体育大会や合唱コンクールといった行事にも学級・学年の力を結集したりと、それぞれに頑張ってくれました。入学時と比べると大きく成長しています。
   2年生は中堅学年としての力を示してくれました。先日の合唱コンクールでの、学年としての成長ぶりはとても頼もしいものでした。もちろん一人ひとりも、仲間といる喜びとともに自分の成長を感じているものと確信しています。また職場体験では貴重な学習ができたことでしょう。心の財産にしてください。
    3年生は最高学年として、1・2年生をより良くリードし、体育大会成功の原動力となってくれました。学校生活に活気や落ち着きをもたらせてくれたのが3年生です。いよいよ進路決定の3学期を迎えます。自分の将来を思い描き、夢を実現させるためにも、「勉強」を含め、ラストスパートの学期です。一人ひとりの進路が実現できるように、仲間とともに頑張って切り拓いてほしいのです。
    終業式で「冬至」のことに触れました。「一陽来復」という言葉を紹介して、衰えていた太陽の力が再び勢いを増してくるという意味を話しました。「さあ、これからは良いことがどんどんやって来る」という気持ちをもって、また仲間とともに挑戦し続ける新しい年、新しい学期を迎えたいものです。

 

<11月30日>

『枯れゆけば おのれ光りぬ 冬木みな』

 ある新聞で紹介されていた加藤楸邨という俳人の作った句です。「冬になって木々が枯れてゆくと、葉を落とし尽くした木はみな、静かに内側から光りはじめる。」と評論家の大岡信さんが書いた解説が添えられていました。
登校途中に目にする木々も、校舎を囲むケヤキや桜も先を急ぐように葉を落としています。寒空の下で、葉を落とした木がすっくと立つ姿に、この句のことを思い出したのです。
新芽が輝いていた春、つやつやと青葉を茂らせていた夏、色づいて艶やかな姿の秋、それぞれの季節を経てこの冬を迎えています。
新しいものが生まれるためには、古いものを削いでいかなければなりません。これまで養分を作っていた葉を落とし、厳しい環境に備えて、次の芽吹きの準備をしているのです。また冬景色は殺風景でも、土は豊かになって、次の成長を支える 準備を整えています。そして、木々がそれぞれの光を放つよう支えているのです。
2学期最後の月を迎えます。みなさん の中身もきっと充実しているはずです。 知力も体力も、人と交わる力も、学んだ ことはみな体の内側に蓄えられているからです。寒空に下にすっくと立って、自分の 成長を確かめてみてはどうでしょう。きっと次の芽吹きのための力が感じられるはずです。

 

<10月31日>

いつだって、読書日和

 読書週間が始まりました。10月27日から文化の日を中心にした2週間です。1947年に「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」と出版社や書店、図書館などが第1回読書週間を開催してから、今年で69回目になります。
『いつだって、読書日和』が今年の標語です。作者である賀澤隆一さんは、「どんな季節や環境でも、本の世界に飛び込む瞬間が自分にとっての読書日和でした。読みたいと思う本に出会い、そのときの状況までも心に残るような読書体験が、多くの人に広がってほしい」と語っています。
今年ノーベル賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授は「私自身、いろんなことを知らなければならないと考え、めちゃくちゃ本を読んだ。これで研究全体の流れを理解できることができた。今から振り返ると、これが良かったと思う」と話されました。
電子メディアが発達して、情報伝達の流れは大きく変わろうとしていますが、その使い手が人間であるかぎり、人間性を育てていくために「本」が重要な役割を果たすことに変わりありません。
スマホや携帯、パソコン、ゲームを本に持ち替えて、一冊でも多く、本との出会いをしてほしいと思います。家庭での読書の充実も課題です。大人が本を読む習慣をもつことも大切ではないでしょうか。秋の夜長、家族一緒に『読書日和』のスタートを切ってみませんか。

  

<9月30日>

ルーティン

 ラグビーのワールドカップ。話題になっているのが五郎丸選手のルーティンです。キック前の行動をテレビで目にした人も多いことだと思います。有名スポーツ選手の多くが、自分のルーティンを持っています。毎回同じことを繰り返すことによって得られる安心感。これが緊張から解放し、集中することにつながるようです。また、スランプになった時はルーティンを確認することで、より集中して迷いに打ち勝つことができるのだと思います。
スポーツに限らず、私たちはこのルーティンを増やしながら、日々の生活の質を高めていきます。朝起きて、顔を洗って、着替えて、あいさつをして …。面倒だなと思うことも、自分のルーティンにしてしまえれば苦になりません。つまりは、余分な心のエネルギーを使わずに済むということになります。
家で勉強する時も、勉強にとりかかるまでをルーティン化してしまうと集中力が高まるはずです。机の上を片付けるとか、時計をじっと見つめるとか...。いろいろ試しなから、「オリジナル・ルーティン」を作ってみてください。「オリジナル」でなくては効果がありません。自分で編み出すから、自分だけの型だからこそ価値があるのです。 (ルーティン:決められた一連の動作、習慣や行動)

 

<9月1日>

2学期を充実させよう

 きれいに改修された校舎、教室で気分一新、2学期がスタートしました。2学期は、学校生活に幅と厚みが加わり、思い出をたくさん残すことのできる学期です。その2学期を充実させるためにと、始業式では2つのことを話しました。
1つめ、「学校行事で成長を」
1学期は学年中心の行事を、それぞれの学年が成功させてきました。2学期は、まず体育大会の取組みで始まります。「チーム三中」として学校全体の行事に臨んでほしいと思います。一人ひとりが自分の役割をきちんと果たして活動すること、友だちと互いに支え合って協力することが大切です。そんな取組みの中で、きびきびした態度や互いを思いやる態度を身につけ、一回りも二回りも大きく成長できるチャンスを生かしてほしいと思います。
2つめ、「元気に学習に取り組むこと」
自分の考えや友だちの考えが元気な発言として教室を飛び交うような時間が、どの授業でもみられることを期待しています。そのためには、まず学習する環境を整えること。大切なのは、クラスや学年のみんな、人と人との関わりという大きな環境です。いやな思いをする人をひとりも出さないよう、1学期以上に環境づくりを充実させてほしいと思います。また、家庭学習にもすすんで計画的に取り組んでください。
そして、これまでどおり『凡事徹底』を。 当たり前のことを当たり前に。さらにそれを 意識して行うことで、充実した、目標のある 毎日であることを期待しています。

  

<7月17日>

一日一日を大切に  ~今年こそはの夏休み~

 一学期が終わります。4月からの4カ月、一人ひとりが、それぞれの役割をしっかり果たし、中学生として立派に成長してくれたと思っています。一学期は大きな行事があり、クラスの団結や、個人としてそれぞれの居がいややりがい、そして友だちの新しい発見等がたくさんあったのではないでしょうか。1年生、2年生の宿泊学習、3年生の修学旅行では、それぞれの目的にあった、一人ひとりの向上があったものと確信しています。もちろん、日常の授業や活動においても多くのがんばりを見ることができました。長い休みの後に控える2学期もぜひ、それぞれの「よさ」を発揮して、個人としても、学級や学年、学校全体のためにも力を尽くしてください。
3年生は、進路決定が具体的になっていきます。どうか、この夏に、しっかりと自分を見つめ、「何をなすべきか」を見極め、ゴールに向かっての着実な第一歩を記すことができるようにと願っています。1、2年生は、部活動をはじめ、すでに学校の牽引力です。自覚を持ち、「この夏に鍛える」気持ちで、「一日一日を大切に過ごす」ことを期待しています。
さて、みなさんには何度目の夏休みになるの でしょう。「時間を大切に」と集会で話をしま した。私たちの日常の時間は一瞬一瞬の連続です。時間を大切にするとは、そのときそのときを大切にすることにほかなりません。
「今はこれをするとき」と、自己管理して、 今年の夏休みは(これまでとは違って?) 焦りと後悔のないものであってほしいと強く 願って、一学期をしめくくりたいと思います。

  

<6月30日>

「もともと特別なオンリーワン…」「ありのままで…」

 先日、生徒の意識についての簡単なアンケートをとりました。中に「自分には、よいところがありますか」の問いがありましたが、「そう思う」「やや思う」と肯定的な答えをした人の割合が他の質問に比べて低かったので、「自尊感情」という言葉とともに表題の2つの歌を思い浮かべました。
「自尊感情」とは、自分自身を好きだ、大切だと思える気持ちのことで、心身の健康のために必要なものです。心理学者によると、自尊感情が高い人は困難に出あっても粘り強く努力するとか、他人からの賞賛や批判に左右されず感情が安定している、というのに対して、自尊感情が低い人はすぐにあきらめてしまう傾向があるとか、ほめられるとその相手が良い人に思え、けなされると悪い人に思えるようなところがあり、感情的にも不安定になりがちな傾向がある、ということです。
自尊感情には2つの種類があり、1つは『社会的自尊感情』と呼ばれ、「優越感」とか「自信」という言葉で表されますが、他の人との比較で、勝ったと思うと強くなり、負けたと思うと弱くなる、変化の大きいものです。
もう1つは『基本的自尊感情』と呼ばれるもので、他の人やまわりを気にせず、自分の長所も短所も含めて、「私はこれでいい」「自分は自分」と思える気持ちです。
『基本的』は、『社会的』が弱くなった時に、私たちを支え、力を与えてくれるもので、地道に経験を積み重ねることによって少しずつ強くなり、一度できあがるとどんな時でも、なくなったり弱くなったりすることがないといわれています。たとえば、学校行事で成功体験を積み重ねたり、部活動などで自分と活動を共有する先輩や友だちの姿をみて、「これでいい」と思ったりすることでも強くなっていくのだそうです。
さらに『基本的』は、「自分なりにがんばったこと」に対して正しく評価されることでも高まります。失敗をしたり、友達とうまくいかなかったりして、『社会的』が小さくなった時こそ、大人や周囲の仲間が支援できればと思います。

 

<5月27日>

ほめていただきました

  5月21日(木)の歯科検診をもって、本年度当初の各種健康診断もほぼ終わりました。診断結果でお伝えすることのある場合は、その都度、保健室からご家庭に届けていますので、詳しい検査が必要な場合や治療等が必要な場合は、早めに専門医を受診してください。
ところで、21日の歯科健診では、多くの歯科医師さんや記録の方に学校に来ていただきました。検診がスムーズに進んでいる様子を時折見ていましたが、検診の後、三中生をほめていただく言葉をいただきました。
記録の方からは「中学生はどこもザワザワしているが、三中はとても落ち着いていて礼儀正しい子が多い」「隣で授業をしていると思えないくらい静かでした。いつもこうですか?」また歯科医師さんからは「全体的に口腔状態が、とても良かったです。きれいに歯磨きができていました」とのことでした。ご家庭でのご指導にも感謝いたします。
他の検診でも整然と整列している姿を見かけました。当たり前のことをしているのですが、それを評価していただけているのは、とてもうれしいことです。

 各学年、最終準備

 各学年の宿泊行事が目前になり、取組みも最終段階に入ってきました。1年生・2年生の宿泊学習、3年生の修学旅行。それぞれの学年・学級で、より質の高い宿泊行事にするため、集団づくりをはじめ各取組みを進めてきました。
仲間と共に一生懸命に取り組むことにより、たくさんの宝物を得てほしい、本番でより高い成就感を味わってほしいと願っています。
一人ひとりが高い意識を持ち、最後の取組みを充実させてください。

 

<4月30日>

夢の八訓
 

 新しい学校生活が始まって約一か月。学校として、いいスタート を切ることができたと実感しています。さて、その学校生活もこれ から本格的なものになっていきます。修学旅行や宿泊行事への取組 みといった仲間づくりとともに、勉強や部活動などで、自分自身を 高め、力をつけていくレールに乗ってください。自分の成長を実感
できる毎日を過ごしていってほしいと願っています。
吉田貞雄さんの「夢の八訓」ということばを紹介します。ぜひ心にとめて、いろいろなことにチャレンジしていってください。
 

  夢のある者には希望がある。

  希望のある者には目標がある。

  目標のある者には計画がある。

  計画のある者には行動がある。

  行動のある者には実績がある。

  実績のある者には反省がある。

  反省のある者には進歩がある。

  進歩のある者には夢がある。


  今は「夢」を持っていないという人もいるかもしれません。でも 少しでも「やってみたいこと」はあると思います。「行動」から始めてみてもいいと思います。「実績」を確認することです。
ところで、上のことばで、「ある」を「ない」として読んでみてく ださい。どのような感じを受けますか。

  

<4月8日>

凡時徹底(ぼんじてってい)

 桜の花びらが舞い散る中、6日に入学したばかりの1年生を含む三中生が元気に登校し、平成27年度がスタートしました。
4月は新たな出会いの時です。三中生にとっても、新しいクラスの仲間や先生など、多くの新しい出会いがあります。人との出会いは自分を成長させる機会、学びのチャンスです。それぞれの出会いを大切にして、これからの学校生活を送ってほしいと思います。
さて、今年度、三中全体で意識したいことを入学式と始業式で話しました。
あいさつやそうじ、時間を守るなど、当たり前のことが当たり前にできることは、とても大切なことです。4月に入ってから何人かの三中生と出会っています。みんな、きちんと自分からあいさつをしてくれました。また入学式の準備では、2年生が本当に丁寧にそうじをしてくれていました。きっと三中生は当たり前のことがきちんとできるのだとの思いを持ちました。でも、さらに「徹底」してほしい思いから、あえて次の言葉を紹介します。

「凡事徹底」

「凡事」とは当たり前のことです。「徹底」とは、一生懸命やること、継続してやることだと考えてください。「時間を守る」とか「身の回りをきれいにする」、「気持よくあいさつする」などの「凡事」を、意識して自分で徹底させること、継続してやり続けることが大切です。そのことが、一段階みんなを確実に成長させます。全校で意識して取り組んでいきたいものです。