校長室から

学校便り「DAI3 NOW」に掲載したものを、ここで紹介します。

<12月24日>

『一陽来復』

 今、夜明け前の澄み切った冬空を見上げると、東の空に金星が輝いています。明けの明星です。その周りを「あかつき」という日本の探査機がまわり始めたことを知っている人も多いと思います。
 5年前の失敗を乗り越えて、今月9日、周回軌道に乗ったのです。このチャンスをつかんだのは奇跡だとも言われていますが、そこに至るまでには丁寧な本体の設計や組立て、再投入の軌道計算など多くの研究員のたゆまぬ努力があったことは言うまでもありません。
初代「はやぶさ」の帰還を思い起こさせてくれる出来事でした。仲間とともにあきらめず挑戦し続けることの大切さ、すばらしさが改めて実感されるうれしいニュースでした。
 さて、本年もいよいよ残り一週間となりました。生徒のみなさんにとって、この一年はどんな年だったでしょうか。
 1年生は初めての中学校生活でしたが、日々仲間と過ごしながら、中学生としてのペースもつかみ、部活動にも積極的に参加したり、体育大会や合唱コンクールといった行事にも学級・学年の力を結集したりと、それぞれに頑張ってくれました。入学時と比べると大きく成長しています。
 2年生は中堅学年としての力を示してくれました。先日の合唱コンクールでの、学年としての成長ぶりはとても頼もしいものでした。もちろん一人ひとりも、仲間といる喜びとともに自分の成長を感じているものと確信しています。また職場体験では貴重な学習ができたことでしょう。心の財産にしてください。
 3年生は最高学年として、1・2年生をより良くリードし、体育大会成功の原動力となってくれました。学校生活に活気や落ち着きをもたらせてくれたのが3年生です。いよいよ進路決定の3学期を迎えます。自分の将来を思い描き、夢を実現させるためにも、「勉強」を含め、ラストスパートの学期です。一人ひとりの進路が実現できるように、仲間とともに頑張って切り拓いてほしいのです。
 終業式で「冬至」のことに触れました。「一陽来復」という言葉を紹介して、衰えていた太陽の力が再び勢いを増してくるという意味を話しました。「さあ、これからは良いことがどんどんやって来る」という気持ちをもって、また仲間とともに挑戦し続ける新しい年、新しい学期を迎えたいものです。


<11月30日>
『枯れゆけば おのれ光りぬ 冬木みな』

 ある新聞で紹介されていた加藤楸邨という俳人の作った句です。「冬になって木々が枯れてゆくと、葉を落とし尽くした木はみな、静かに内側から光りはじめる。」と評論家の大岡信さんが書いた解説が添えられていました。
 登校途中に目にする木々も、校舎を囲むケヤキや桜も先を急ぐように葉を落としています。寒空の下で、葉を落とした木がすっくと立つ姿に、この句のことを思い出したのです。
 新芽が輝いていた春、つやつやと青葉を茂らせていた夏、色づいて艶やかな姿の秋、それぞれの季節を経てこの冬を迎えています。
 新しいものが生まれるためには、古いものを削いでいかなければなりません。これまで養分を作っていた葉を落とし、厳しい環境に備えて、次の芽吹きの準備をしているのです。また冬景色は殺風景でも、土は豊かになって、次の成長を支える 準備を整えています。そして、木々がそれぞれの光を放つよう支えているのです。
 2学期最後の月を迎えます。みなさん の中身もきっと充実しているはずです。 知力も体力も、人と交わる力も、学んだ ことはみな体の内側に蓄えられているからです。寒空に下にすっくと立って、自分の 成長を確かめてみてはどうでしょう。きっと次の芽吹きのための力が感じられるはずです。

 


<10月31日>
いつだって、読書日和

 読書週間が始まりました。10月27日から文化の日を中心にした2週間です。1947年に「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」と出版社や書店、図書館などが第1回読書週間を開催してから、今年で69回目になります。
 『いつだって、読書日和』が今年の標語です。作者である賀澤隆一さんは、「どんな季節や環境でも、本の世界に飛び込む瞬間が自分にとっての読書日和でした。読みたいと思う本に出会い、そのときの状況までも心に残るような読書体験が、多くの人に広がってほしい」と語っています。
 今年ノーベル賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授は「私自身、いろんなことを知らなければならないと考え、めちゃくちゃ本を読んだ。これで研究全体の流れを理解できることができた。今から振り返ると、これが良かったと思う」と話されました。
 電子メディアが発達して、情報伝達の流れは大きく変わろうとしていますが、その使い手が人間であるかぎり、人間性を育てていくために「本」が重要な役割を果たすことに変わりありません。
 スマホや携帯、パソコン、ゲームを本に持ち替えて、一冊でも多く、本との出会いをしてほしいと思います。家庭での読書の充実も課題です。大人が本を読む習慣をもつことも大切ではないでしょうか。秋の夜長、家族一緒に『読書日和』のスタートを切ってみませんか。

 

 

<9月30日>

ルーティン

 ラグビーのワールドカップ。話題になっているのが五郎丸選手のルーティンです。キック前の行動をテレビで目にした人も多いことだと思います。有名スポーツ選手の多くが、自分のルーティンを持っています。毎回同じことを繰り返すことによって得られる安心感。これが緊張から解放し、集中することにつながるようです。また、スランプになった時はルーティンを確認することで、より集中して迷いに打ち勝つことができるのだと思います。
 スポーツに限らず、私たちはこのルーティンを増やしながら、日々の生活の質を高めていきます。朝起きて、顔を洗って、着替えて、あいさつをして …。面倒だなと思うことも、自分のルーティンにしてしまえれば苦になりません。つまりは、余分な心のエネルギーを使わずに済むということになります。
 家で勉強する時も、勉強にとりかかるまでをルーティン化してしまうと集中力が高まるはずです。机の上を片付けるとか、時計をじっと見つめるとか...。いろいろ試しなから、「オリジナル・ルーティン」を作ってみてください。「オリジナル」でなくては効果がありません。自分で編み出すから、自分だけの型だからこそ価値があるのです。 (ルーティン:決められた一連の動作、習慣や行動)

<9月1日>
2学期を充実させよう

 きれいに改修された校舎、教室で気分一新、2学期がスタートしました。2学期は、学校生活に幅と厚みが加わり、思い出をたくさん残すことのできる学期です。その2学期を充実させるためにと、始業式では2つのことを話しました。
 1つめ、「学校行事で成長を」
 1学期は学年中心の行事を、それぞれの学年が成功させてきました。2学期は、まず体育大会の取組みで始まります。「チーム三中」として学校全体の行事に臨んでほしいと思います。一人ひとりが自分の役割をきちんと果たして活動すること、友だちと互いに支え合って協力することが大切です。そんな取組みの中で、きびきびした態度や互いを思いやる態度を身につけ、一回りも二回りも大きく成長できるチャンスを生かしてほしいと思います。
 2つめ、「元気に学習に取り組むこと」
 自分の考えや友だちの考えが元気な発言として教室を飛び交うような時間が、どの授業でもみられることを期待しています。そのためには、まず学習する環境を整えること。大切なのは、クラスや学年のみんな、人と人との関わりという大きな環境です。いやな思いをする人をひとりも出さないよう、1学期以上に環境づくりを充実させてほしいと思います。また、家庭学習にもすすんで計画的に取り組んでください。
 そして、これまでどおり『凡事徹底』を。 当たり前のことを当たり前に。さらにそれを 意識して行うことで、充実した、目標のある 毎日であることを期待しています。

<7月17日>

一日一日を大切に  ~今年こそはの夏休み~ 

 一学期が終わります。4月からの4カ月、一人ひとりが、それぞれの役割をしっかり果たし、中学生として立派に成長してくれたと思っています。一学期は大きな行事があり、クラスの団結や、個人としてそれぞれの居がいややりがい、そして友だちの新しい発見等がたくさんあったのではないでしょうか。1年生、2年生の宿泊学習、3年生の修学旅行では、それぞれの目的にあった、一人ひとりの向上があったものと確信しています。もちろん、日常の授業や活動においても多くのがんばりを見ることができました。長い休みの後に控える2学期もぜひ、それぞれの「よさ」を発揮して、個人としても、学級や学年、学校全体のためにも力を尽くしてください。
 3年生は、進路決定が具体的になっていきます。どうか、この夏に、しっかりと自分を見つめ、「何をなすべきか」を見極め、ゴールに向かっての着実な第一歩を記すことができるようにと願っています。1、2年生は、部活動をはじめ、すでに学校の牽引力です。自覚を持ち、「この夏に鍛える」気持ちで、「一日一日を大切に過ごす」ことを期待しています。
 さて、みなさんには何度目の夏休みになるの でしょう。「時間を大切に」と集会で話をしま した。私たちの日常の時間は一瞬一瞬の連続 です。時間を大切にするとは、そのときそのときを大切にすることにほかなりません。
 「今はこれをするとき」と、自己管理して、 今年の夏休みは(これまでとは違って?) 焦りと後悔のないものであってほしいと強く 願って、一学期をしめくくりたいと思います。

<6月30日>
もともと特別なオンリーワン…」「ありのままで…」

 先日、生徒の意識についての簡単なアンケートをとりました。中に「自分には、よいところがありますか」の問いがありましたが、「そう思う」「やや思う」と肯定的な答えをした人の割合が他の質問に比べて低かったので、「自尊感情」という言葉とともに表題の2つの歌を思い浮かべました。
 「自尊感情」とは、自分自身を好きだ、大切だと思える気持ちのことで、心身の健康のために必要なものです。心理学者によると、自尊感情が高い人は困難に出あっても粘り強く努力するとか、他人からの賞賛や批判に左右されず感情が安定している、というのに対して、自尊感情が低い人はすぐにあきらめてしまう傾向があるとか、ほめられるとその相手が良い人に思え、けなされると悪い人に思えるようなところがあり、感情的にも不安定になりがちな傾向がある、ということです。
 自尊感情には2つの種類があり、1つは『社会的自尊感情』と呼ばれ、「優越感」とか「自信」という言葉で表されますが、他の人との比較で、勝ったと思うと強くなり、負けたと思うと弱くなる、変化の大きいものです。
もう1つは『基本的自尊感情』と呼ばれるもので、他の人やまわりを気にせず、自分の長所も短所も含めて、「私はこれでいい」「自分は自分」と思える気持ちです。
 『基本的』は、『社会的』が弱くなった時に、私たちを支え、力を与えてくれるもので、地道に経験を積み重ねることによって少しずつ強くなり、一度できあがるとどんな時でも、なくなったり弱くなったりすることがないといわれています。たとえば、学校行事で成功体験を積み重ねたり、部活動などで自分と活動を共有する先輩や友だちの姿をみて、「これでいい」と思ったりすることでも強くなっていくのだそうです。
 さらに『基本的』は、「自分なりにがんばったこと」に対して正しく評価されることでも高まります。失敗をしたり、友達とうまくいかなかったりして、『社会的』が小さくなった時こそ、大人や周囲の仲間が支援できればと思います。

<5月27日>

ほめていただきました

 5月21日(木)の歯科検診をもって、本年度当初の各種健康診断もほぼ終わりました。診断結果でお伝えすることのある場合は、その都度、保健室からご家庭に届けていますので、詳しい検査が必要な場合や治療等が必要な場合は、早めに専門医を受診してください。
 ところで、21日の歯科健診では、多くの歯科医師さんや記録の方に学校に来ていただきました。検診がスムーズに進んでいる様子を時折見ていましたが、検診の後、三中生をほめていただく言葉をいただきました。
記録の方からは「中学生はどこもザワザワしているが、三中はとても落ち着いていて礼儀正しい子が多い」「隣で授業をしていると思えないくらい静かでした。いつもこうですか?」また歯科医師さんからは「全体的に口腔状態が、とても良かったです。きれいに歯磨きができていました」とのことでした。ご家庭でのご指導にも感謝いたします。
 他の検診でも整然と整列している姿を見かけました。当たり前のことをしているのですが、それを評価していただけているのは、とてもうれしいことです。

 

各学年、最終準備

 各学年の宿泊行事が目前になり、取組みも最終段階に入ってきました。1年生・2年生の宿泊学習、3年生の修学旅行。それぞれの学年・学級で、より質の高い宿泊行事にするため、集団づくりをはじめ各取組みを進めてきました。
仲間と共に一生懸命に取り組むことにより、たくさんの宝物を得てほしい、本番でより高い成就感を味わってほしいと願っています。
一人ひとりが高い意識を持ち、最後の取組みを充実させてください。

<4月30日>

夢の八訓

 新しい学校生活が始まって約一か月。学校として、いいスタート を切ることができたと実感しています。さて、その学校生活もこれ から本格的なものになっていきます。修学旅行や宿泊行事への取組 みといった仲間づくりとともに、勉強や部活動などで、自分自身を 高め、力をつけていくレールに乗ってください。自分の成長を実感
できる毎日を過ごしていってほしいと願っています。
 吉田貞雄さんの「夢の八訓」ということばを紹介します。ぜひ心 にとめて、いろいろなことにチャレンジしていってください。
テキスト ボックス:      夢のある者には希望がある。    希望のある者には目標がある。    目標のある者には計画がある。    計画のある者には行動がある。    行動のある者には実績がある。    実績のある者には反省がある。   反省のある者には進歩がある。   進歩のある者には夢がある。    

 

 

 

 

 

 

 

 今は「夢」を持っていないという人もいるかもしれません。でも 少しでも「やってみたいこと」はあると思います。「行動」から始め てみてもいいと思います。「実績」を確認することです。
 ところで、上のことばで、「ある」を「ない」として読んでみてく ださい。どのような感じを受けますか。

<4月8日>

凡時徹底(ぼんじてってい)

 桜の花びらが舞い散る中、6日に入学したばかりの1年生を含む三中生が元気に登校し、平成27年度がスタートしました。
 4月は新たな出会いの時です。三中生にとっても、新しいクラスの仲間や先生など、多くの新しい出会いがあります。人との出会いは自分を成長させる機会、学びのチャンスです。それぞれの出会いを大切にして、これからの学校生活を送ってほしいと思います。
 さて、今年度、三中全体で意識したいことを入学式と始業式で話しました。
あいさつやそうじ、時間を守るなど、当たり前のことが当たり前にできることは、とても大切なことです。4月に入ってから何人かの三中生と出会っています。みんな、きちんと自分からあいさつをしてくれました。また入学式の準備では、2年生が本当に丁寧にそうじをしてくれていました。きっと三中生は当たり前のことがきちんとできるのだとの思いを持ちました。でも、さらに「徹底」してほしい思いから、あえて次の言葉を紹介します。
 「凡事徹底」
「凡事」とは当たり前のことです。「徹底」とは、一生懸命やること、継続してやることだと考えてください。「時間を守る」とか「身の回りをきれいにする」、「気持よくあいさつする」などの「凡事」を、意識して自分で徹底させること、継続してやり続けることが大切です。そのことが、一段階みんなを確実に成長させます。全校で意識して取り組んでいきたいものです。
*****************************************
 第三中学校に校長として赴任いたしました中川でございます。5年前までの7年間、本校に勤めておりましたので、二度めの赴任になります。

 三中がこれまで大切にしてきた「信頼でつながる」をキーワードに、保護者・地域の方に、さらに信頼していただける学校をめざしてまいります。再び勤務できました縁を大切に、誠心誠意努力させていただく所存ですので、よろしくお願い致します。


これまでの「校長室から」は三中通信のバックナンバーからご覧ください。